[初回公開] 2016年09月07日
Windows Update は毎月第 2 水曜日に配信されるシステムを最新の状態にするプログラムで、主にセキュリティを保つ内容が多く、小規模なものから大規模のものまでパソコンの脆弱性を解決するための更新ファイルが配布されるが、何らかの原因でそのアップデートに失敗したり、何時間経っても終了しないことがあるため、失敗する原因と解決方法を紹介する。
このページの目次
1.Windows Update とは
Windows Update とは、毎月第 2 水曜日に Microsoft 社から Windows OS 利用者に向けて配信されるアップデートファイルである。
システムとセキュリティを最新の状態にするのが目的となり、主に脆弱性に対応した内容が多い。
毎月の Windows Update とは別に「大型アップデート」と呼ばれる配信もあり、大型アップデートの場合は機能が追加されたり、画面の一部変わったりする。
多くの利用者がいる Windows だが、Windows Update が失敗したり、不具合によりシステム障害が発生する事象もあり、Windows Update の配信からしばらく日数が経過してから様子を見てアップデートされることが多い。
2.Windows Update に失敗する原因
Windows Update に失敗する原因としては、「長期間 Windows Update していない」と「Windows Update の配布プログラムに問題がある」の 2 点が挙げられる。
Windows Update は毎月配布されるため、前回修正された箇所が翌月も修正されることがよくある。
そのため、Windows Update を数ヶ月以上放置していると、古い配信ファイルと新しい配信ファイルが競合して失敗することがある。
また、配布される Windows Update のプログラム自体に問題があり、適用に失敗する場合も見受けられる。
その場合は数日から一週間ほどで新しい修正版が配布されるので、Microsoft の対応を待つことになる。
3.Windows Update が止まったり失敗する場合の解決方法
Windows Update が止まったり失敗する場合の解決方法としては、主に適用済の Windows Update のプログラムに問題があることが多い。
そのため、システムファイルの修復や、 OS の再セットアップなどで配布されている最新の Windows Update プログラムを利用すると改善することがある。
3-1.失敗した更新プログラムをアンインストールする
Windows Update が途中で止まり進まない場合は、止まっている更新プログラムをアンインストールし、再度「更新をチェック」を行うと最新版の更新プログラムでインストールが開始されて正常にアップデートできることがある。
途中で止まる場合は、古い更新プログラムが邪魔していることが多く、配布される更新プログラムは過去に配布した更新内容を含んでいると競合して先に進まない場合がある。
解決方法として最新版の更新プログラムを適用すれば解決することが挙げられ、更新プログラムをアンインストールする手順は次の通りである。
- 「設定 -> 更新とセキュリティ -> Windows Update -> 更新の履歴を表示する」の順にクリックする。
- 「更新の履歴」の項目でインストールに失敗している更新プログラムの番号(KB◯◯◯◯◯◯◯)をメモする。
- 「更新の履歴を表示する」画面の最上部にある「更新プログラムをアンインストールする」を選択する。
- 「更新プログラムのアンインストール」画面で、上記(2)でメモした更新プログラムの番号にある「アンインストール」をクリックする。
3-2.システムファイルを修復する
Windows Update で配布される更新プログラムが正常でも、OS 内部のシステムファイルが何かの原因で問題が発生している場合は更新プログラムが処理できずに停止してしまうことがある。
そのため、システムファイルが壊れた時に修復できるように Windows にはシステムファイルのチェックと修復を実施するコマンドが用意されている。
画面左下の「Windows マーク -> Windows システムツール -> コマンドプロンプト」を右クリックし、表示される項目から管理者権限で起動させる。
コマンドプロンプトが起動後すると画面に「sfc /scannow」を入力してエンターキーを押下してしばらくするとシステムファイルのスキャンが動作し、スキャン終了と同時に簡単な状況報告とログファイルが書き出される。
もしスキャンした結果で問題または修復可能な場合は自動的に修復も実施してくれる。
スキャン後は修復も終わっているので再び Windows Update を行うと正常に更新プログラムを適用できることがある。
3-3.Windows OS を再セットアップする
年単位でパソコンを放置するなど Windows Update をしていなかった場合は、最新版の更新プログラムが正常にインストールされないことが多い。
前述の通り Windows Update で配布される更新プログラムは過去に配布された内容も含んでいるとともに、過去から最新版までの間で不要になった更新内容を破棄することもあり、破棄すべきプログラムが残っているがゆえにアップデートの邪魔をしていることがある。
そこで、Windows OS を工場出荷時の状態にして邪魔な更新プログラムが入っていない状況下で正常に Windows Update を実施することができる。
3-4.大型アップデートの配布を待つ
Windows は Windows10 や Windows11 など同じグレードでもバージョンが異なっている。
バージョンが異なると Windows Update で適用される更新プログラムの内容も異なるので、バージョンを変えると Windows Update が成功することがある。
そこで毎月の Windows Update が失敗する場合は毎月のアップデートとは別に提供される大型アップデートを待ち、バージョンを変えることで正常化することができる。
4.Windows Update の失敗を防ぐ予防策
Windows Update の失敗を防ぐ予防策としては、毎月 Windows Update を行うことである。
毎月配布される更新プログラムは前月分までインストールされていることが前提であったり、数ヶ月アップデートしていなくてもまとめてインストールする「累積プログラム」も用意されているが、毎月最新しておく方が Windows Update の失敗を防ぐ効果が高い。
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