[初回公開] 2006年08月18日
デジカメやスマートフォンのカメラの性能が向上しているおかげで簡単なカメラ設定で風景や物体といった被写体は加工無しでウェブサイトや印刷物へ利用できるようになったが、時にはそのままで利用するのが難しく、加工が必要となることがあり、今回は Photoshop を利用して海など液体の画像を澄んだ状態に加工する方法を紹介する。
このページの目次
1.デジカメで撮影した写真を加工する必要性
デジカメで撮影した写真を加工する必要性としては、カメラのシャッタースピードやレンズの絞り値だけでは一瞬を撮らえきれない被写体を後から自由に修正して綺麗に仕上げることである。
撮影セットが組まれたスタジオであれば撮り直しが可能だが、風景や動く物体を撮影する場合は撮り直しが難しいので、撮影した写真を印刷物などで利用する場合は画像編集ソフトで加工することが多い。
また、素人でもスマホやデジカメで手軽に撮影した写真もソフトを利用してプロが撮影したように見せることが可能である。
画像編集ソフトや Adobe の Photoshop を始め、無償有償問わず多くのソフトやアプリが提供されている。
2.デジカメで撮影した海の写真の様子
今回、Photoshop で加工するのに利用したデジカメで撮影した写真が下図となる。
写真は海を写したもので、遠くの海水は青系であるものの手前の浅い場所は茶色がかかった砂の色が透けて見えたり、場所によっては海水の色が緑がかっている場合がある。
3.Photoshop で澄んだ海にした加工後の状態
デジカメで撮影した海の写真を Photoshop で加工したものが下図となる。
作業時間は 10 分程度のごく簡単な加工だけだが、手前の茶色がかった砂の色を青系の海水の色に加工して澄んだ海のように加工している。
4.Photoshop で海など液体を澄んだ状態に加工する方法
Photoshop で海など液体を澄んだ状態に加工する方法としては、レイヤーの効果を利用する。
レイヤーの効果で色調や透明度を変えて元の写真に重ね積み上げられるため、特殊な効果を複数配置することができる。
4-1.自動選択ツールで変更箇所を選択する
まずは Photoshop の自動選択ツールで色を変えたい場所をクリックする。
今回は砂地の場所の色を変えたいため、茶色の箇所を自動選択ツールでクリックすると下図のように該当する色の箇所が選択された状態になる。
4-2.塗りつぶしツールで塗りつぶす
次にタブ「レイヤー」より新規レイヤーを作成して追加したレイヤーに塗りつぶしツールで青系の色に塗りつぶす。
4-3.レイヤーに効果を与える
最後に塗りつぶしたレイヤーを選択したまま、このレイヤーに対して効果を与えて塗りつぶしを加工する。
ここでは効果を「通常」から「ソフトレイヤ」にし、不透明度を 77%、塗りを 70% に変更して液体感を出す。
元の画像の一部に透明の効果を与えるだけだとまだ砂地の茶色さが残っているのと、選択して加工した部分と元の画像の境界線が際立って違和感が出るため、境界線を覆うように新たにレイヤーを追加して、ブラシツールで好きな形状に塗りつぶす。
追加レイヤーに塗りつぶした状態が下図である。
追加した 2 つ目のレイヤーにも効果を与えて液体感を出すため、同じく効果を「通常」から「ソフトライト」にし、不透明度を 30%、塗りを 70% にして若干 1 つ目に追加したレイヤーの効果と異なる設定を行うことで自然のランダムさを演出する。
こうしてできた画像が上記の加工後の画像である。
波の陰の箇所や海の奥から手前に向かって少しずつ色を変えることでより澄んだ海に近づけることができる。
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