圧縮・解凍ソフトの 7-Zip でパスワード付き圧縮を行う方法

企業間でメールにファイルを添付してデータのやり取りを行う際に、パスワード付き圧縮する PPAP の運用を取り入れているところは多いが、未だファイルをそのまま送信しているところもあるため、圧縮・解凍ソフトの 7-Zip でパスワード付き圧縮を行う方法について紹介する。

圧縮・解凍ソフトの 7-Zip でパスワード付き圧縮を行う方法

1.メールにファイル添付する場合にパスワード付き圧縮が推奨される理由

電子メールにファイル添付する場合にパスワード付き圧縮が推奨される理由としては、「誤送信した場合の漏洩防止」と「メール盗聴の防衛」といったデータ流出に対するリスク軽減が挙げられる。

メールは宛先だけでなく Cc や Bcc といった同報が簡単にできる反面、送り先を間違うと機密情報の漏洩につながることでリスクが高い。
そこで、もし間違った相手に添付ファイル付きのメールを送ってもパスワードがあることでファイルを開くことができないので防衛策として利用される。



また、電子メールはインターネット上を暗号化されずに送受信するため、フリー Wi-Fi などネットワーク上で盗聴されていてもすぐにファイルを開けないので情報漏洩の予防策を講じることができる。

添付ファイルにパスワードをかけて送る手法はビジネスシーンでよく利用されており、PPAP と呼ばれている。

2.PPAP とは

PPAP とは、電子メールに添付するファイルを zip 形式などパスワード付き圧縮して送信し、添付ファイルとは別のメールで解凍用パスワードを送信するセキュリティ対策の 1 つである。

メールを 2 回に分けて送信するため、宛先を間違えて送信した場合でもファイル流出を防止することができる。
また、片方のメールが外部に流出したとしても、2 通揃っていなければファイルを開くことができないため、漏洩の防衛策となる。

ただし、データを暗号化しているわけではなく、パスワード解析は簡単にできてしまうため秘匿性が低い点は認識しておく必要がある。

添付ファイルの圧縮・解凍はフリーソフトで提供されており、「Lhaplus」や「7-Zip」が企業でもよく利用されている。

3.圧縮・解凍ソフトの 7-Zip とは

圧縮・解凍ソフトの 7-Zip とは主に ZIP 形式へファイルを圧縮したり、反対に解凍も可能な無料で利用できるソフトウェアである。
解凍だけであれば ARJ / CAB / LZH / RARなどの形式にも対応している。

ダウンロードは公式サイトや無料ソフトの配布サイトから行うことができる。

4.7-Zip でパスワード付き圧縮を行う方法

7-Zip でパスワード付き圧縮を行う方法としては、ファイルを圧縮する際に専用のウィンドウが開くためパスワードを設定して圧縮する。

4-1.パスワード付き圧縮するファイルを選択する

7-Zip でパスワード付き圧縮するには、圧縮したいファイルを選択して右クリックする。
右クリックすると下図のように「7-zip」の項目があるため、さらにメニューを展開して「圧縮」を選択する。

「7-zip → 圧縮」を選択


4-2.パスワードを入力する

圧縮したいファイルを選択して右クリックメニューから「圧縮」を選択すると下図のように圧縮に関するウィンドウが表示される。
ウィンドウの右下の「暗号化」にパスワードを入力してボタン「OK」を押すとファイルがパスワード付きで圧縮される。

7-zip でパスワードを設定する様子

圧縮すると保存先を指定していない場合は元のファイルと同じフォルダ内に圧縮ファイルが ZIP 形式で生成される。

7-zip で圧縮した様子


パスワード圧縮した後の ZIP ファイルは電子メールで添付したり、第三者が閲覧できないようにバックアップ用に保管するなどで利用する。

5.7-Zip でパスワード付き圧縮したファイルを解凍する方法

7-Zip でパスワード付き圧縮したファイルを解凍する方法は、特に解凍する側でソフトウェアをインストールしていなくてもパスワードがあれば展開することができる。

ZIP 形式の圧縮ファイルをダブルクリックすると下図のようにパスワード入力欄が表示されるので、パスワードを入力してボタン「OK」を押すと解凍される。

圧縮ファイルの解凍でパスワードを入力する様子

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