パソコンを購入すると以前は同梱されていた再セットアップ用のリカバリメディアは、最近では利用者自身が用意しなければならないことが多く、購入してすぐに作成しておけば安心だが、作成することを忘れていて故障などで再セットアップが必要になった時にリカバリメディアの入手方法と、初期化する方法を Lenovo のパソコンを例に紹介する。
このページの目次
1.パソコンのリカバリが必要となる時とは
パソコンのリカバリが必要になる時とは、パソコンが故障して自分で修理する場合が多い。
特に OS のシステムデータが入ったストレージ(大容量記憶装置)が故障した場合や、容量を増やすためにパーツ交換する場合などにリカバリメディアが必要になる。
ストレージ以外のキーボードやディスプレイなどの修理は OS の再セットアップが不要なのでリカバリメディアは必要なく、ストレージが故障してもメーカーに修理を出した場合は購入時の状態で返送されるのでリカバリメディアが無くてもよい。
ストレージの故障以外にも、利用する中で OS の再セットアップが必要な時は以下のようなものが挙げられる。
- コンピュータウィルスやマルウェアに感染して動作が不安定になった場合
- システムファイルが破損して起動しなくなった場合
- ハードウェアの故障により起動しなくなった場合
- 買い替えや譲渡などパソコンを初期状態に戻す必要がある場合
リカバリを行う際は、ストレージ内にある初期化用のツールを利用するか、DVD や USB メモリなど記憶媒体を利用したリカバリメディアなどを用いる。
2.リカバリメディアとは
リカバリメディアとは、パソコンを購入時の初期状態に戻すためのデータが保存された媒体のことである。
Windows や Mac の OS データの他にパソコンメーカー各社が提供するドライバーやソフトウェアがリカバリメディアには含まれている。
また、リカバリメディアの内容は端末によって異なるため、同じメーカーの同じモデルのパソコンであっても OS のライセンスキーが含まれていることから、メディアを別々に用意する必要がある。
最近のパソコンはリカバリメディアが本体と一緒に同梱されていないことが多いため、パソコン購入時にオプション品としてリカバリメディアを追加するか、パソコンを初期設定した後にリカバリメディアを利用者自身で作成しなければならない。
3.Lenovo のリカバリメディアの入手方法
パソコンメーカーの Lenovo でリカバリメディアの入手する方法としては、パソコンが正常に動作している時に USB メモリで作成するか、パソコンが故障して起動しない場合は別のパソコンでリカバリイメージをダウンロードして入手する。
3-1.パソコンのツールでリカバリメディアを作成する
パソコンが正常に利用できる状態でリカバリメディアを作成する場合は、Windows に標準で搭載されている「回復ドライブの作成」の機能を利用する。
「回復ドライブの作成」を利用するためには、まずデスクトップのタスクバーにある Windows マークをクリックして「Windows システムツール -> コントロールパネル -> 回復」を選択する。
次に「高度な回復ツール」の画面が表示されるため、「回復ドライブの作成」をクリックすると「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」のポップアップが表示するのでボタン「はい」を選択する。
ウィンドウ「回復ドライブの作成」が表示された後は、画面の指示に沿って進めることで最終的に別途用意した USB メモリにリカバリメディアが作成される。
3-2.リカバリメディアのデータをダウンロードする
パソコンが故障してリカバリメディアが作成できない場合は、Lenovo ではインターネット上からダウンロードすることができる。
別パソコンでリカバリ用のイメージファイルをダウンロードするか、インターネットカフェなどで USB メモリに保存して作成する。
Lenovo でリカバリイメージを入手するためにはブラウザで https://pcsupport.lenovo.com/in/ja/lenovorecovery にアクセスすると「レノボリカバリー」のウェブサイトが表示されるので、リカバリメディアを作成したいシリアルキーを入力する。
シリアルキーはパソコン本体の裏側もしきはパソコン購入時の外箱に記載されている。
次に OS の種類と、言語を選択する。
最後に利用者の氏名等を入力する。
入力が終わるとダウンロードボタンが表示されるので、ダウンロードしたファイルを USB メモリに保存してリカバリメディアの作成が完了となる。
4.リカバリメディアを利用して Lenovo パソコンをリカバリする方法
リカバリメディアを利用して Lenovo パソコンをリカバリする方法は、リカバリメディアをパソコンに挿して USB メモリで起動するように BIOS を変更することで再セットアップできる。
4-1.BIOS で USB メモリ起動に切り替える
BIOS で USB メモリ起動に切り替えるためには、パソコンの電源を入れてすぐに F1 キーもしくは F2 キーを何度も押すと BIOS の画面が表示される。
キーボードで押すべきファンクションキーは端末によって異なるため、パソコンの電源を入れて Lenovo のロゴが表示されている時に明記されているキーが BIOS 起動に押すべきものとなる。
4-2.リカバリメディアをパソコンに挿す
BIOS を設定するとすぐに再起動するため、BIOS の設定が終わる前にパソコンにリカバリメディアを挿しておく。
最近のパソコンは USB メモリであることが多いが、古いパソコンでは CD もしくは DVD の場合があるので、その時はドライブにメディアを入れるようにする。
4-3.画面に沿ってリカバリを進める
BIOS で USB 起動の設定をするとすぐにパソコンに挿している USB メモリのデータを読み込みを行うため、表示される画面に沿ってパソコンの設定を行う。
途中で OS のインストールや再起動を数回行うが、その間はパソコンの電源を落としたり、USB メモリを抜かないようにする。
パソコンの再セットアップが終了すると BIOS の画面で USB 起動から、ストレージ起動に戻すことで通常利用にすることができる。
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